プロ野球界で玄人好みの選手といえば上原 浩治

上原
プロ野球選手といえば、小さい頃からエースで四番、選ばれしエリート集団というイメージがありますが、上原 浩治はその意味で異質の存在です。

ピッチャーになったのは高校3年時で、控えピッチャーでした。体育教師になるために受験した大学は不合格。大変なショックを受けつつ一年浪人し、合格。大学でやっと花開いて活躍し、プロ野球の世界に入りました。プロに入ってからはその非凡な投球術で注目を集め、いきなり1年目に20勝を挙げます。その後は怪我に悩まされながらも切れ味抜群のストレートと縦の変化球で活躍を続けます。
平成の怪物と言われた同期のピッチャーのような派手さはなく、まさに玄人好みの選手と呼ぶにふさわしい好投手です。メジャーに行って本格的に中継ぎ、抑えの専門家となり、体への負担が減ったこともあり、メジャーを代表するクローザーへと成長を遂げます。

当然のように160キロを記録するメジャーのクローザーの中で、ひときわ遅いストレートは魔球とも言われ、なぜ打てないのかマスコミ各社で特集が組まれるほどです。糸を引いたようなまっすぐの軌道はスピードは遅くともコントロール抜群で、世界一美しいと言われます。